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なると ほね
生物教材製作所 > 標 本 >  鳴門骨 生物教材製作所 > 標 本 >●

◇ 入手経路 : 長岡市内の”新亀寿司”で頂いた焼き魚の中から発見。
◇ 登場分野 : 発生


 勤務校の理科の先生方の送別会でのこと、隣に座っていた生物のT先生が焼きタイの中から発見しました。店のお兄さんの話によると、タイはその日の朝、柏崎沖30kmのポイントで釣り上げられたものとのこと。なんでも海底温泉があって、その周囲に魚がたくさん集まるらしい。とにかくビニール袋を頂いて持ち帰ることに。飲み会でこういう”お土産”があるのも、新潟ならでは?で楽しい。 骨は、一部があきらかに膨らんでいる。はじめは”骨折”を疑うが、それにしては大きすぎる。「”ガン”では?」との物理のT先生の声。 たしかに”ガン”というほうが説得力がある。

 ・・・と思っていたところ、大阪市立自然史博物館でいろいろなタイの骨格標本を見比べる機会がありました。するとなんと展示されているタイにも同じような“ふくらみ”がある。!? しかも“ふくらみ”の大きさは様々で、まったく無いものもいる。『骨の学校』の盛口先生によると、“ふくらみ”は“鳴門骨(なるとほね)”といって、“鯛中鯛(たいのたい)”とおなじく、“鯛の七福”とか“鯛の九つ道具”とかよぶ骨のひとつらしいとのこと。
 さらに盛口先生から紹介された本『ものと人間の文化史69 鯛』(鈴木克美 法政大学出版局)によれば、江戸時代に描かれた鯛の骨格図(『水族四帖』(奥倉辰行))に、鯛(マダイ)の面白い形の骨として、@大竜、A鯛石、B三つ道具
C鍬形、D小竜、E竹馬、F鯛中鯛、G鳴門骨が描かれており、このうち“鳴門骨”については、「此骨魚ニヨリナキモアリ」と注釈がそえられている。鳴門でとれる鯛のような荒波にもまれるとできるというのは怪しい。関東や東海でとれる鯛にはあまり見られないけれども、関西から南の海でとれる鯛にはときおりみつかるともある。
 また「マダイを3枚におろすときに、骨に“ダマ”があり包丁がそれるので注意が必要」と書いた料理本もあった。
 原因はよくわからないけれども、これから鯛を食べるときにはちょっと気をつけてみたい事ができた。

◆ 参考資料

    「ものと人間の文化史69 鯛」 鈴木克美 (法政大学出版局 2900円)

    「料理人が教える魚の捌き方と仕込み」 (成美堂出版 1200円)
   

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